ことばを正しく使おう2006年07月28日 11:20

 昨日の日経に「慣用表現 乱れが目立つ」の記事が載っていた。たとえば「怒り心頭に発する」を「怒り心頭に達する」や「愛嬌を振りまく」を「愛想を振りまく」など。前者の心頭は心の中を表し「怒りは心中より発する」と読み替えるのが正しく。心頭の頭(とう)を頭(あたま)ととらえ「頭に来る」があいまって「怒りが心や頭に達する」と曲解されたようだ。また後者については慣用的に「愛嬌」が正しいらしいが私的には「愛想」でもいいと思うが?(だから乱れるのか!)
 他にも言葉を平気で重ねて使っているとか。たとえば「あとで後悔した」や「一番最後になった」など。そういえば冗談で「危険が危ない」や「頭痛が痛い」って使っていたな~。
 また敬語の使い方で目上の人をねぎらう言葉は「お疲れさまでした」がふさわしいが「ご苦労さまでした」と使っている人も多いそうだ。いろいろ言い分はあるが目上、目下に関係なく「お疲れさまでした」といっておけば無難なようだ。
 ことばは時代と共に変化していくのは止むを得ない。しかしながら言葉は人の心を表し日本の文化を表す。あまり慣用表現にこだわるのもどうかと思うが言葉は日本人の歴史であり財産でもある。根のところで正しく継承していかなければやがて混乱し、廃れていく。どこまで出来るかわからないが、出来る限り正しく継承していきたいものだ。