サミット閉幕2006年07月18日 11:58

 サンクトペテルブルグにおける首脳会合(G8)が17日に閉幕した。しかしながら、G8以外の国である中国におけるエネルギーの急増問題やブラジルが望んでいた世界貿易機関(WTOの)農業分野の自由化交渉に踏み込まず、今後の指導性に問題を残し、形骸化されたといわれてもやむを得ぬ仕儀となった。
 今回のサミットでは議長のプーチン大統領が世界最大級のガス・石油生産量を背景に発言力を強め、欧米に対抗すると共に自国の民主化後退の非難を封じ込めた。
 この中で日本は北朝鮮問題を安保理決議の範囲で共同声明に盛り込ませただけであった。
 また、G8の招待客として招かれていた中国の胡主席は別会場でインド、ブラジル、メキシコ、アフリカ連合のコンゴや南アフリカの首脳と共に「途上国六カ国首脳会議」を開いていた。「グローバル化の波で南北の経済格差が拡大している。われわれ途上国は南南協力を深めていこう」と途上国代表の立場を最大限にアピールした。G8以外でG8以上の力を持ち始めた中国、次第にその影響力を増しているインドやブラジル。もはやG8に過去の力は無い。
 世界のルール作りはいよいよ混沌としてきた。エネルギー供給力を誇るロシアと世界最大の消費力を持つ中国、潜在的に将来の最大消費力を持つであろうインド。これらの国の政策や経済力が世界を動かすことに間違いない。この中で日本はいかに立ち回るべきか。日本の外交力は中国をはじめ諸外国に比べ非常につたなく不安である。がんばれ日本!