紅葉も良いけど銀杏もね2005年11月28日 00:46

 この時間だと昨日になる。どのテレビ局か確かめなかったが「銀杏」についての特集をやっていた。

 銀杏についての思いでは、主なものとして

 1)小さい頃、学校の帰りに軟式のボールを持っては、神社の境内に行きボールを枝に当てては実を落としていた記憶がある。
 その頃は落とすことが楽しくて実は臭くて一緒に行っていた友達にあげていた。友達もそのままではもって帰らず、境内の奥の目立たない水路の中に沈めていた。一二週間したら取りに来るとの事だった。

 2)毎年来るお祭りで父親が良く銀杏の実を炒ったものを買っていたが、何だか臭ってきそうで嫌で、代わりに椎の実を買ってもらっていた。

 3)学生時代、京都の植物園に行くと門を入ってすぐ左手には桜の紅葉、右手には銀杏の紅葉(黄葉?)が見られその構図が一番好きで、卒業後も何度か通った。

 4)今は大好きで茶碗蒸しには不可欠だし、焼き鳥屋さんでも今の時期は必ず一本頼む。

 テレビを見ながら色々銀杏について思い出していた。

 テレビによると銀杏は2億年以上も前、地上に現れ恐竜の餌として食べられその種子は消化されず、恐竜の生活範囲の拡大と共に広がっていった。

 その後、恐竜の絶滅と共に滅びたがわずか中国は浙江(セッコウ)省の天目山に生き残っており、それが原木となり中国各地に広がった。

 中国から各地に広がり、諸説はあるが日本へは鎌倉時代に伝わった可能性が強い。現在、日本一の銀杏は青森県西津軽郡深浦町北金ヶ沢(幹周:18.8m、樹高:30.0m)別名垂乳根のイチョウ。

 世界でもこの一族一種しかない。受精の仕方も不思議で雄花の花粉は、雌花の造卵器に入ると精虫となり受精する。

 変種としては葉が漏斗状になる「らっぱ銀杏」や葉の上に直接実がなる「お葉つき銀杏」がある

 銀杏は公孫樹ともいうが語源は葉が鴨の足に似ていることから鴨脚(ヤーチャオ)樹からきている。

 銀杏はまれに食中毒を起こす。(痙攣を伴い死に至るときもある)特に10歳以下の子供に多く、大人でも多量に摂取した人に生じている。原因は4-0-メチルピリドキシンでビタミンB6の作用を阻害することにより生じる。
 したがって子供には数個まで5歳未満児には食べさせない。薬物治療を続けておりビタミンB6の欠乏症の可能性のある人、抗生物質の連用で腸内細菌叢が正常でない人は食べないほうがよい。

 銀杏は殻を割るときは10数粒を茶封筒に入れ、電子レンジで加熱する。そうすれば割れるか割りやすくなる。

 実は昔からせき・たんや夜尿症に効くといわれており一回に6~7個を炒ったり煮たりして食べるとよいとされている。

 葉の活用は日本では最近ですが、ドイツやフランスでは30年も前から銀杏の葉のエキスを認知症の薬として大量に使っている。
(日本からイチョウ葉が大量に輸出されている)
 また、アメリカでは「脳内活性化食品」として大ブームが起こっている。
(カルフォルニアで大規模な栽培が行われている)
 日本では、医療品として認可されていないため「健康食品」として売られている。

 主成分は、フラボノイド、ギンコライド、ビロバノイドでコレステロールの低下や、冠不全、狭心症、高血圧に効果があるとされている。
 特にギンコライドは脳で活性酸素が作られるのを防ぐ作用がある。また血行を良くするため脳の活動も良くなるといわれている。
(ドイツでは200人以上の患者にエキスを24時間位投与したとき副作用もなく改善効果があったと報告されている)
 他に糖尿病や老化防止、アレルギーの進行を抑える、動脈硬化を防ぐ、更年期障害の改善、利尿作用、冷え性等に効果がある。

 欠点としては体質によっては偏頭痛を引き起こす。またアレルギー物質ギンコール酸が含まれており腹痛、湿疹、下痢を生じる場合がある。
(ギンコール酸を除去したり規定値5ppm以下に下げればほぼ問題ない)

 葉は夏(8月)にまだ青々しているときに採取し、水洗いをして陰干しにする。細かく裁断して容器に入れ保存。(俗にイチョウ茶)

 5~10gを0.4~1リットルの水で5~10分煮出す。そのままでもよいがレモンや蜂蜜を加えてもよい。

 余談ですが、ヨーロッパではイチョウのことを「ギンコ」と呼びますがこれはイチョウが日本からドイツに渡ったときに銀杏(Ginkgo)と誤って読みが伝えられたため。またフランスではイチョウの製剤を「タナカン」と呼ぶそうですがこれは田中角栄元総理の名前に由来するそうです。

 あ~疲れた。結構力作。今晩は銀杏で一杯と行きますか、おっと6~7個がよいとこだったね。
 頭がよくなって、ボケないというんじゃイチョウ茶も飲んでみようかね。そうだ焼酎のイチョウ茶割りなんてのはどうだい。ハハハ。

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