恐怖!鳥インフルエンザ2005年12月01日 03:05

 今日は、タミフルの備蓄も含めて鳥インフルエンザについてまとめてみた。
 
 その前に、うれしいお知らせ。牛乳が売っていました。残り2本。買い占めよう?かとも思いましたが私の様なファンもいるかもしれないので1本だけにしました。

 それでは、本題。

 なぜ今新型インフルエンザが世界的な問題になっているかというと。

 1)新型肺炎(SARS)より、蔓延性が高い。(渡り鳥が運ぶ) 

 今まで香港を中心として東アジアに限られていたものが十月にはトルコ、ルーマニア、ロシアでの感染が見られ、さらに中近東、アフリカへの感染も時間の問題とされている。(冬になって渡り鳥が南下するため)

 鳥インフルエンザ(特に毒性が強い高病原性鳥インフルエンザ)の伝播は渡り鳥(カモ等)から家鳥(ニワトリ、アヒル、七面鳥、ホロホロ鳥、うずら、チャボ)へ感染しそしてヒトへと。

 最近ブタやネコへの感染も報告されており。鳥だけでなく他の家畜から感染する可能性も増えている。

 2)第二のスペイン風邪になる可能性がある。

  今まで流行した新型インフルエンザは主なものは3種で今回は4種目

  1918年  スペイン風邪     (H1N1)
  1957年  アジア風邪      (H2N2)
  1968年  香港風邪       (H3N2)
 (1977年  ソ連風邪       (H1N1))
  1997年  鳥インフルエンザ起因 (H5N1)

 このうちスペイン風邪では世界で6億人が感染2500万人以上が死亡、日本でも50万人が死亡。

 今回の最悪のシナリオでは世界で30億人が感染し、5~6億人(少なくても6000万人)が死亡するとされている。

 スペイン風邪が大流行したのはヒトからヒトへの感染型に変異したためで、今回はまだ鳥からヒトへの感染型にとどまっている。
 今後、ヒトからヒト型に変異する可能性も高いと言われている。そうなったときはスペイン風邪の比ではない。

 今回の新型の兆しは1997年香港で18人が感染その内6名が死亡、(死亡率33%)。現在の死亡は世界で69人、その内ベトナムで約40人といわれている。

 3)まだ有効なワクチンが開発されていない

 現時点では有効なワクチンはない。 
 現在特効薬とされているタミフルやリレンザはもともとインフルエンザのA型、B型の初期治療薬とされ鳥インフルエンザにも効果があったというものである。(C型やその他の細菌やウイルス性の風邪には効果がない。)

 あくまで菌を殺すのではなく初期の増殖を抑える薬で後は人の免疫で治っていく。そのため感染後2日以内に投与しなければ効果がないといわれている。

 予防薬として用いられる人は現在は限定されている。(今後は範囲が広がるかも)

   ・呼吸器や心臓に病気のある人
   ・糖尿病の人
   ・高齢の人
   ・家族や共同生活者に感染者が出た場合
   (1日1カプセル(75mg)、5~7日服用)

 次に予防としては、

 1)飼ってる鳥の野鳥との接触を断つ。(出来れば飼わない)

 すずめやカラス、あるいはそれを食する小禽獣(ねずみやいたち、ねこ)との

 2)飼う人自身が野鳥や水鳥に近づかない。

 自分が発病しなくても飼い鳥に移す可能性がある、それからの2次感染

 3)鳥小屋の清掃と消毒。

  もし、鳥が死んだとき感染の疑いがあるときは保険所等へ知らせる事が原則。処置は死んだものは埋めるなりして処分し、消毒を十分に行う。生きている鳥も残念ながら今の制度では殺処分しかない。
(鳥用ワクチンも開発されているが、現時点では病原体を殺す力はない。その鳥自身が生き残っても病原体も生き残るため蔓延を止めることは出来ず、かえってウイルスに耐性を作らせる危険性もある)

 最後にタミフル(リン酸オセルタミビル製剤)について

 1)スイスの製薬会社ロッシェが独占製造権を持ち、日本では中外製薬が販売権を持つ。
  
  タミフルの全世界での使用量の8割が日本(1500万人分)で一部の大病院などで買い占められている。

  今後、タミフル2500万人分、リレンザ75万人分備蓄予定。
   (リレンザはタミフルの耐性ウイルス用)

  本年度、7万2600人分目標。
   
 2)タミフルは特効薬ではなく予防薬、初期治療薬(二日以内)である。

  発病を感じたらすぐ病院へ、2日過ぎると効果がない!
  また、もしC型や他の細菌、ウイルス型であれば効果がない。予防薬として使用するときも勝手に服用せず必ず医師の判断を仰ぐこと。
 
 3)副作用がある

  主な副作用は、吐き気、嘔吐、腹痛、下痢などの胃腸症状で重い副作用はまだないが肝障害や皮膚障害、出血性大腸炎が報告されている。

  極めて特異な例として因果関係ははっきりしないが、服用後の幻覚や異常行動による事故例がある。
  岐阜や愛知で男子が服用後の異常行動で自動車事故や落下で死亡している。
  特に子供や未成年者は要注意で、服用後は家族をはじめ周囲のものが
注意を払う必要がある。

  また、米国食品医薬品局(FDA)ではタミフル服用後日本の小児12人が
死亡していたと発表しているがこれに対し日本小児科学会は因果関係は明らかでないとの見解を示している。

 以上ですが起こればハルマゲドンだね。

 テレビではシベリアから「冬の到来を告げる使者」渡り鳥がやって来ましたとほのぼのとカモや白鳥の泳ぐ映像が放映されているけれど、最悪な事態になると「悪魔の使者」と毛嫌いされるカモ。そうならないことを祈ろう!今まで抹殺された鳥たちに合掌、黙祷。