モンスターペアレント2007年07月23日 12:05

 最近の先生は父兄からの過剰な干渉でノイローゼ気味だとか。「イチャモン親」「モンスターペアレント」等過激な名前が付けられている。
 ここでいう「イチャモン」とは当事者同士の努力では解決不可能で、学校の責任能力も超えている理不尽な内容の「無理難題要求」のこと。
 たとえば「幼稚園で子供がおもちゃを取り合ってけんかになるのでおもちゃはおかないで欲しい」「自分の子供が怪我をして授業が受けられない、相手も休校させろ!」「学校外で子供がけんかをした、あるいは罪を犯した。学校が責任をとれ!」「体育祭の音がうるさいので損害賠償しろ!」「子供に掃除をさせるな!」「親が気に入らないから子供のクラスを変えてくれ!」「なぜ、騎馬戦で上に乗れないんだ!」「子供が音楽会の指揮者になったが、顔が見えないので反対向きで指揮させて欲しい。」「階段でぶつかって転びそうになった子供の親が、うちの子供が殺されかけた、どうしてくれるんだ。」等々。

 イチャモンが増えたのは90年代後半から。理由としては親が学校の先生への尊敬の念がなくその意識が子供に伝染していったのではないだろうか?またバブル崩壊後の「弱い者イジメ」や「言ったモン勝ち」の風潮も後押ししていると言われている。

 先生といえど学校が最後までかばってくれるとは限らず後は個人の問題となるケースも増えている。先生たちは自衛のために公務員賠償訴訟保険へ加入しており、加入者も東京都の公立校教職員では7年間で17倍に増えており、3人に1人になるといわれている。(2万2千人弱)また東京都港区ではこの問題に対処するために「顧問弁護士」を置いた。

 賠償責任が表面化するのは「冷めた社会」と言われアメリカ的な合理主義が徹底した社会であるといわれている。かつての義理や人情で保っていた日本人的人間関係も自己利益追及型社会に変わっていくのだろうか?これも時代の流れなのだろうか?学校や保護者の関係も直接の話し合いではなく第三者を通してあるいは裁判を通してでしか出来なくなるのだろうか?  子供を通して教育という同じ目的を持つ両者の距離がいよいよ遠くなる。

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