かちかち山の泥舟?2005年12月26日 21:12

 先日、ある会合の中で、「日本に資産を残すことは危ない、早く外国に移すべきだ。」の話しを聞いた。最後はカナダの投資信託が有望との話。「なんだかなー」とも思ったが一応調べてみた。

 ★財務省発表のデータによると平成17年6月末現在の国の借金は国債500兆円に加え、国債以外の借金が300兆円近くもある。合計800兆円、地方債務も加えると1000兆円は超えるといわれている。GDPのおおよそ2倍。
 ★データは古いが2002年の日銀発表のデータでは個人金融資産は約1400兆円ありその内訳は預貯金・国債等が58.8%、保険・年金準備金が29.1%、株式・投資信託等が8.0%外貨預金・海外証券投資は0.9%となっている。
 ★政府が発行した債務証明書(国債・政府保証債など)の元金支払いが確実かどうかをランク付けしたものをソブリン格付けという。この格付けにおいて日本はA2。格付けは高いほうからAaa,Aa1,Aa2,Aa3、A1,A2,A3・・・・・。
 この内Aaaに属す国はアメリカ、カナダ、イギリス、フランス、オーストラリア、ニュージーランド。日本も1998年まではAaaだったが毎年ランクダウンされ2002年よりA2となっている。
 ★日本の債務の信用裏付けの一つは国民の資産、ところが実際は負債(住宅ローン等)もあるので実質は1000兆円ぐらいで均衡している。これからは国民の資産を全て凍結しても日本の負債は増えるばかり、早く赤字国債への依存を止めないと個人に例えると資産を全て処分しても借金が残る状態。破産宣告するしかない。最悪。しかも資産といっても国ではなく個人の資産。国が破綻すれば国民も連鎖破産。ゾゾゾゾー!
 ★実際には国債の償還を国債の発行でチャラに出来るが自転車操業。売れなければ償還も出来ないし、利を払うためには余分に発行しなければならない。結構スリルな綱渡り。
 ★万が一、破産すれば国債はただの紙切れ。国債発行額を30兆円以内に収めたといっても威張らないでよ、焼け石に水じゃない。竹中さん、もう無理かもしれないけれどしっかり頼むよ。

 賢い人は、沈みそうな船から逃げ出すのかな。私は判っていても逃がす資産ががない。
 ぢぐしょ~!(思わず乱暴な言葉を、失礼)