芸術の秋2006年09月30日 21:59

 今日は午前中は仕事で昼から久しぶりに美術館に行きました。特に芸術の秋というわけではなく先輩の奥様が個展を開いているので鑑賞に行った訳です。奥様には10数年前にお会いしたきりでしたが画風が全然異なっており名前がなければ別人の絵のようでした。時の流れというものは人だけでなく画風も変えてしまうものなのですね。
 ついでに各美術館のパンフレットを集めてきました。私的に気になるものだけをご紹介します。ただし福岡県近郊版ですが。
 まず福岡市美術館では「ポンペイの輝き展」を行なっています。古代ローマの都市でベスビオス火山の噴火で火山灰に埋もれた街です。副題は「古代ローマ都市ポンペイの栄光と悲劇」。11月5日まで、9:00~17:00(17:30)、月曜日休館(月曜日が祭日の場合は開館で翌日が休館)、入場料一般1200円。
 次に石橋美術館(久留米)では「5×10倍(ごじゅうばい)楽しむ石橋美術館」でピカソ、ルノワール、佐伯祐三等が展示されます。明日から10月28日まで、10:00~16:30(17:00)、月曜日休館(月曜日が祭日の場合は開館で翌日が休館)、入場料一般500円。
 私が行きたい一つが福岡アジア美術館の「現在中国の美術展」。写真のような精密画から現代アートまで幅広い作品が見られる。10月29日まで、10:00~19:30(20:00)、水曜日休館(水曜日が祭日の場合は開館で翌日が休館)、入場料一般800円。博多リバレインの7,8階、遅くても開いているので平日でもいけるかも。
 北九州でお勧めは市立美術館ではなく門司の出光美術館、10月29日までは「江戸絵画の巨匠たち」ということで池大雅や与謝蕪村、田能村竹田の名品が展示される、私が行ってみたいのは11月3日から12月24日まで開催される「一休さんと仙厓さん」、副題も「時空を超えた二大禅僧の出会い」。10:00~16:30(17:00)、月曜日休館(月曜日が祭日の場合は開館で翌日が休館)、入場料一般600円。門司レトロの観光ついでにご検討下さい。なお一休さん(一休宗純:1394年~1481年)は江戸時代に頓知の人とされているが室町時代では風狂(禅において常軌を逸した行動を破壊というが悟りの上であればこれを風狂と呼び、江戸時代では風流と解釈された。)の人であったらしい。後小松天皇や足利義満の子ではないかといわれており幼少より漢詩に優れた才能を見せており長じては詩・狂歌・書画の風狂の生活を送っている。27歳で印可状(師が弟子に与えるお墨付き・・一人前)を辞退しており、勅命で81歳の時、臨済宗大徳寺の住持に任じられる。寺には住まなかったが再興に尽力し88歳で生涯を閉じた。臨終のことばは「死にとうない」だったらしい。一方、仙厓さん(仙厓義梵:1750年~1837年)は江戸後期、臨時宗古月派の僧で諸国行脚ののち39歳で博多に下り、翌年聖福寺の住持となる。62歳で法席を退き隠棲し、禅の境地をわかりやすく説き示す数多くの軽妙洒脱、ユーモアな作品を残す。88歳で没す。
 次は海を渡って山口県。まずは下関美術館の「ロダン創造の秘密」、今回はブロンズ(黒)だけでなく制作過程で作られた石膏像(白)も展示される。副題も「白と黒の新しい世界」。11月18日~翌年1月21日まで、9:30~16:30(17:00)、月曜日休館(月曜日が祭日の場合は開館で翌日が休館)、入場料一般1200円。ロダンが好きな方は必見。私も時間が取れれば行ってみたい。
 最後に紹介するのは山口県立美術館の「雪舟への旅」。国宝6点も展示される。雪舟はほとんど山口県に住み各地を旅しているが大内氏のスパイではなかったかの説もある。江戸時代には神格化され水墨画の神様、漂泊の画聖と呼ばれた。国宝に認定されたのも6点と他の天才画家を凌いでいる。今回はその全てが展示される。ただし展示される期間がずれるので注意が必要。11月1日~11月30日まで、9:00~18:30(19:00)、15日のみ休館、入場料一般1300円。「山水図(個人蔵)」と「慧可断臂図(えかだんびず)」は全期間展示、「四季山水図巻」は1日から12日まで、「山水図(東京国立博物館蔵)」は1日から14日まで、「天橋立図」は16日から30日まで、「秋冬山水図」は16日から30日まで。私は16日以降行こうと思っている。
 こうしてみると美術館めぐりも結構いそがしい。フッ。