中国が内包する問題2006年09月19日 15:22

 あるメルマガより興味ある記事を見つけた。
 躍進著しい中国では国内の失業率や子育て、農村女性の自殺が問題になっているらしい。
 中国巨龍(チャイニーズドラゴン)紙によれば、中国の農村問題・「三農問題」(農業の低生産性、農村の荒廃、農民の貧困)の改革の余波で農村の余剰労働力が都市部に集中し始め、また人民解放軍の規模縮小にともなう退役軍人の増加、産業のハイテク化についていけない技術社員の失職など実質的な失業率は全国で20%にも達するといわれている。特に大学の新卒者の就職難は切実でかつての日本のように「大学はでたけれど」という状況になっているという。急速な経済発展が大きなひずみを生み出している。
 次に北京の中学生の意識調査結果では七割以上が親に反感を持っており、しかも半数は恩義を感じないばかりか重度の反感さらには恨みまで抱いているという。逆に親を慕っていると答えたのは5%未満に過ぎなかった。一方95%の母親は子供を自分より大切に感じ子育てに幸福を感じているという。親の心子知らず。子供は多くの知識や情報を吸収しているため親に対して優越感を持っており、また経済的な豊かさばかりに価値を認め親を批判的に見ているのではないだろうか?
 最後に中国の農村部では「男尊女卑」が根強く農村女性の自殺率が都市部の3倍にもなるという。嫁不足に悩む農村では、男性側の実家が金銭で嫁を「買う」行為が珍しくなく、相対的に嫁の地位が低い。「中国婦女報」の謝編集長は、「嫁をもらうのはロバを一匹買うのと同じこと。乗りたいときに乗り、打(ぶ)ちたいとき打てばいい、といった言葉がまかり通っている」と批判してる。それゆえ、母親は女子を産みたがらず男女の出生比率が狂ってきており嫁不足がいよいよ深刻化してきている。そこで今は、女性の地位向上に尽力しているそうだ。
 急速な経済成長の陰でいくつもの矛盾を抱える中国、内政の不満から目を背けさせるには日本の「靖国問題」や「歴史教科書問題」は良い抑止弁かもしれない?!そういう意味でも近い将来双方の和解は訪れるのだろうか?