DMV2007年01月17日 17:57

 昨日、テレビでDMVの特集をやっていた。DMVとはデュアル・モード・ビークル(Dual Mode Vehicle)のことで軌道と道路の両方を走る車両のこと。(欧米では架線からの電力と内燃機関の両方で走れる車両を指す場合もある。)世界的にもイギリスなど色々と研究されているが日本では過去・1962年に国鉄でアンヒビアン・バス(両生類バス)として研究されたが軌道走行モードと道路走行モードの転換に多大の手間を要したため、結局実用化されることはなかった。そして現在再度、北海道旅客鉄道(JR北海道)が開発している。利用の少ない路線のコスト削減のため2002年に幼稚園の送迎バスを見て、現副社長の柿沼氏がわずかな改造でそのまま路線上に乗せられるのではないかと考えたのが発端。
 外見や基本的な構造はほとんど普通のバスと同じでディーゼルエンジンを動力源として動き、ゴムタイヤと金属車輪の両方を持つ。道路走行時は金属車輪を引っ込めてゴムタイヤのみで走り、線路上では金属車輪を伸ばしてガイドとするがゴムタイヤの後輪(W輪の内側)は線路上に接し駆動輪となる。
 2006年11月より静岡県富士市でJR北海道から借り受けた車両で数回試験走行がされている。
 2007年4月からは北海道釧網本線浜小清水駅~藻琴駅間で試験的営業運行が行われる。
 メリットとしては線路の障害時や保守点検時に迂回路があれば運休せずに済む。バスと違って高速運転が可能で渋滞に巻き込まれない。車体が小さく燃料代やメンテナンス料が安く済む。既路線を利用できる。幹線走行を数台のDMVを連結することによって効率化も可能になる。などがあげられ、 デメリットとしてはバスとしては当然普通のバスより価格が高い。道路の渋滞業況に左右される。乗客一人当たりのエネルギー効率が悪い。耐衝撃性が低下するため安全性の問題がある。鉄道とバスの2重の法規制や運行資格が必要で安全対策や運転者の人件費に問題がある。連結運転の場合でも各DMVごとに乗務員が必要で人件費がかかる。小型で大量輸送に向いていない。ホームの改造、新設が必要となる。トイレがないため渋滞時の対策が問題となる。など問題も多く、今からの交通機関だと思う。過疎地における救世主になればいいのだが・・。先行きがちょっぴり気になりますね。

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