植木等さん逝く!2007年03月29日 00:15

 私は昔、「ハナ肇とクレージーキャッツ」の大ファンで中でも植木等さんが大好きだった。
 中でも植木さんが「無責任シリーズ」で演じた平均(たいら・ひとし)は痛快だった。会社からクビだと言われてもどこ吹く風で、上司には「堅いこと抜きで行きましょう」と、決してめげなかった。またストーリーも大逆転があり、最後は「やったね!」と思える結末で、喜劇でもスマートな笑いを見せてくれた。
 この平均(たいら・ひとし)は放送作家(元都知事)の故青島幸男氏による「組織は好きではない、でも、組織がなければ生きられない。さすれば適当に生きていきたい」というサラリーマン像を体現したものだった。
ギャグも「お呼びでない?こりゃまた失礼致しました」が当時大流行したものだった。
 この映画がきっかけで「日本一の無責任男」とまで言われたがご本人はいたって真面目な方で「普段は酒を飲まない」「まじめで勉強家」「実は酒もたばこもたしなまないきまじめな人」と周りから評されていた。

 歌でも「スーダラ節」が大ヒットした。この歌を歌う際に「こんなくだらない歌はイヤだ。これを歌うと人生が変わってしまう」と悩んだが、父親(実家は浄土真宗の寺)に「わかっちゃいるけどやめられない」の歌詞は親鸞聖人の精神に通じると諭され、歌うことを決意したという。

 1927年(昭2)2月25日生まれ。93年11月、紫綬褒章、99年4月、勲四等旭日小綬章を受章。2007年3月27日午前10時41分、呼吸不全のため東京都内の病院で死亡。80歳だった。心よりご冥福をお祈り申し上げます。