ヤギとバイオ燃料?2006年06月26日 04:26

 梅雨というよりはどしゃぶりだね。激しい雨音で目が覚めました。トイレにたったついでにかきこしています。
 ところで最近、バイオ燃料の記事が目につく。欧州大手の英BPや英蘭ロイヤル・ダッチ・シェルなどが研究開発や商業生産に真剣になっている。一番の要因は原油の価格高騰。二番目が環境問題、バイオ燃料はもともと二酸化炭素を吸収して出来たものなので燃やして二酸化炭素を放出してもゼロカウントとみなされる。
 現在はジャガイモ、トウモロコシ、米などのデンプンやサトウキビ、サトウダイコンなどのブドウ糖や果糖から発酵によってアルコールを取り出すのが主流、(一部油やしや廃食用油から精製して取り出す方法もあるが)これらの方法では食料をわざわざ燃料に変える為、原料コストが高くなる上に食糧危機の原因にもなる。そこで木材やワラ、トウモロコシかす、建築廃材、紙くず果ては雑草まで植物のセルロースを生かす研究が脚光を浴びている。セルロースも糖の一種だがそのままでは発酵しない、そこで一旦セルロースを発酵しやすい糖に分解する必要がある、高温高圧で処理すれば分解は可能だがそのためには多大なエネルギーが要る。そこで注目されたのがヤギ、ヤギは紙のセルロースを分解して糖に変え消化する。ヤギは胃の中に分解酵素を出す微生物を住まわせている。世界中の研究者がヤギに限らずこの分解酵素を出す微生物の探求に血眼になっている。
 日本はヒノキのチップからアルコールを取り出す実験プラントを稼動中であるがチップの収集コストが難点になっている。
 今、バイオ技術の中で一歩先んじていると見られているのがカナダのイノゲン、トウモロコシの茎から燃料を取り出す。またアイオジェンは麦わらを原料としてアルコールを取り出す。
 日本も早く米ワラや大豆の絞りかす、芋の絞りかす、サトウキビの絞りかすなど農産業廃棄物や雑草、建築廃材等からアルコールが出来るようになれば、燃料、ごみ処理、環境保全などすばらしい成果が見込めるのにね。ガンバレ日本!カナダに追いつけ、追い越せ!