6ヶ国協議再開はいつ?2006年12月01日 01:52

 米朝が中国の仲介で2日間計15時間にわたって協議を重ねたが、米国の北朝鮮への要求は「寧辺(ニョンビョン)核施設の停止・解体」や「国際原子力機関(IAEA)の査察受け入れ」だが、これに対して北朝鮮は先の朝韓会談で「朝鮮半島の非核化は偉大なる首領様(故金日成主席)の遺訓」としながらも「現段階では核の一方的な放棄はありえない」と述べ、核の先行廃棄を求める米国を改めてけん制した。また今回の会合では、これまで6カ国協議で主張してきた「米朝関係正常化」「エネルギー支援」などの核廃棄の見返り措置に加えて、「金融制裁解除」、さらに「国連安保理制裁決議の効力停止」も核廃棄の先行措置として求めた。
 双方はこれを持ち帰り、検討するとのことで別れ、6ヶ国協議の日程は特に決めておらず、米国は12月中と期待しているが困難な情勢とみられる。
 北朝鮮は日本に対しては「核の保有を認めない日本が6ヶ国協議に参加する意味がない」とけん制している。
 ところで韓国は12月1日のアジア大会開会式で北朝鮮と合同入場行進をすることを正式に決めた。また白地に青色で朝鮮半島を描いた「統一旗」を掲げて入場し、統一旗には竹島(韓国名・独島)を書き加えるという。
 中国とロシアは北朝鮮寄りで米国は中朝とある意味秘密会談を行い、韓国は再度北朝鮮寄りになってきている。このままでは日本だけが孤立しかねない。米国は中朝に日本を刺激すれば核を持ちかねないと政治的に利用しているが、それが日本の立場を苦しいものにしているのも確か。日本がないがしろにされると右翼的な考えが台頭してくる怖れもある。今こそ米国をはじめとした全方位外交の真価が問われる。ところで本当に大丈夫?