白いんげんよりゴーヤ2006年05月12日 17:39

 先日は白いんげん豆ダイエット法が紹介されていましたが私が一番科学的だなと信じているのは「共役リノール酸」と「カルニチン」の組み合わせによるダイエット法です。
 まず「共役リノール酸」には三つの働きがあるといわれています。
 ①脂肪を蓄えにくい体質にする。
 脂肪細胞には褐色細胞と白色細胞の2種類があり前者は脂肪を消費する働きがあり後者は蓄積する働きがある。白色細胞は脂肪が近くを通過する際、脂肪タンパクリパーゼを放出し脂肪を脂肪酸とグリセリンに分解し細胞内に吸収しやすい形に変えた後、細胞内で再度脂肪に変えて蓄積する。この脂肪タンパクリパーゼの働きを阻害して脂肪の蓄積を妨げるのが「共役リノール酸」です。
 ②蓄積された脂肪を遊離させる。
 人が運動したときにアドレナリンなどのホルモンが分泌され、このホルモンに刺激を受け白色細胞内で酵素(ホルモン感受性リパーゼ)が放出され、脂肪が分解され細胞外に
放出されエネルギーとして消費される。「共役リノール酸」は運動をしなくてもこの酵素を増加させる働きを持つ。
 ③脂肪の燃焼の助けをする。
 放出された脂肪は筋肉や褐色細胞中のミトコンドリアで燃焼されます。ところが脂肪単独ではミトコンドリア内へ吸収されません。吸収されるためには「カルニチン」との合体が不可欠です。この合体に必要な酵素(カルニチン・パルミトイルトランスフェラーゼ)を放出させるのが「共役リノール酸」です。

 ではこの「共役リノール酸」を含む食物はというと一時テレビや雑誌で話題になった「ゴーヤ」です。「ゴーヤ」は沖縄などで食されているいわゆる「にがうり」です。 栄養価が高く「夏ばて防止食品」として知られ 、ビ タミンCの含有量はなんとレモンやキャベツの約4倍にもなります。では「ゴーヤ」を料理して食べたり、お茶として飲めばやせられるかといえばそうではありません。いくら脂肪を遊離したからといってミトコンドリアまでたどり着かなければ燃焼されることなく再び脂肪として蓄積されてしまいます。ここで「カルニチン」の働きが重要になってきます。「カルニチン」については次回へ。またこの「共役リノール酸」と同様に働くことが分かっているものに「ラズベリーケトン」があります。ちなみにこの「ラズベリーケトン」は膵リパーゼを阻害するので、脂質を腸から吸収しにくくもしてくれます。「ゴーヤ」が苦手な方は「ラズベリー」ではいかが。それでは。