人口増で食料高騰。2006年03月16日 22:59

 最近BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)の人口増加が目覚しい。2050年には現在より6億人多い33億人になる。これにともない食料不足が深刻な問題になりつつある。

 例をとれば中国は大豆の原産地で20世紀前半までは世界最大の生産国であったのが今では最大の輸入国になっている。その半分近くをブラジルから輸入している。その理由の最大のものは中国が豊かになるに従って肉の嗜好が鶏から牛肉に移っているから。(牛に必要な穀類は同量で鶏の2,3倍必要。)
 同じく菓子や飲料水の消費も伸びており砂糖の需要もうなぎのぼり。このおかげでブラジルの国策であったエタノールの供給量が減少し値段があがってきている。
 また、牛肉の輸入もオーストラリアの業者に次々の許可を出しており、今はわずかであるが将来爆発的に増える可能性もある。
 他にもアメリカでは今、燃料の高騰により従来家畜飼料に回されていたとうもろこしが今はエタノールの原料となっている。
 このように穀物や砂糖さらには牛肉への需要がますます増え、世界的な食料不足に輪をかけていきそうな情勢である。
 
 食料の大半を輸入に頼っている日本にとっても食料不足や食料高騰が避けては通れない問題になりそうだ。政府は近い将来自給率5割を目指すと言ってはいるがなかなかその成果は上がってはいない。
 友達が「日本が破産すれば皆自給自足しなければならなくなるのでは」と心配していたが、それとは別の問題で自給自足しなければならなくなるかも。
 私もとりあえず、庭の片隅にでも芋を植えて、作り方でも研究しておきますか?う~ん、笑えない!

★エタノール:ブラジルはガソリン不足の解消や価格高騰を抑えるためにガソリンより3割は安いサトウキビから作られるエタノールを混ぜた燃料の普及を努めてきたが、砂糖の高騰によりエタノールの生産から砂糖の生産に主力が向い、エタノールが不足して値が上がりガソリンとの差がなくなってきている。